春ウコンは高血圧や動脈硬化を予防する
性格はコレステロールからつくられる?!
春ウコンの薬効で胆汁の分泌が促進されると以下のような効果が表れます。
・過剰なコレステロール値が調節される。
・脂質代謝がよくなって血小板の凝集が抑制される。
・血圧が抑制される。
つまり、総合的にいうと血液がサラサラとして流れやすい状態になります。
私たちは体を動かすとき、筋肉を伸ばしたり縮ませたりして収縮を行うわけですが、その働きを促進するのはカルシウムです。
筋肉の中にカルシウムが増えると縮み、抑えられるとゆるむのですが、春ウコンには、そのカルシウムイオンが血管の平滑筋へ導入されるのを抑える働きがあり、そのため末梢血管が拡張して血流がよくなり、血圧の上昇が抑制されるのです。
血液中のコレステロール値が高ければ高いほど動脈硬化が進んでいて、突然死のいちばんの原因といわれる心筋梗塞になる確率が高いことは常識です。
春ウコンは、そのコレステロール値を調節してくれるツヨーイ味方ですが、でも、果たしてコレステロール値が低ければよいのでしょうか。
春ウコンを手にする前に、ちょっと次の情報に耳を傾けてください。
コレステロールは細胞膜をつくるのに大切な要素のひとつです。
体にとってはなくてはならないものですし、脳の神経細胞の周辺はコレステロールで固められています。
なにかというと悪役の代名詞になっているコレステロールですが、じつは、値が低すぎると他の栄養素の値も低くなっていることが分かっています。
コレステロールの有益なお話
フィンランドで行われた調査で、2100人の実業家を対象にしたものでした。
いずれも高いコレステロール値を持った人たちでしたが、下げる努力をしたグループと、そうでないグループに分け、追跡をした調査報告です。
その結果、下げる努力をしたグループのほうが、驚くことに、しなかったグループに比べ、10~15年後の死亡率が高かったのです。
死因を心筋梗塞だけにしぽってみても同様の結果が出ました。
アメリカの南カリフォルニア大学にも同様の調査があり、それにもコレステロールの摂取を制限した人のうち、60%の人の動脈硬化が悪化したというのです。
どう考えても、いままでの常識からいえば変な結果です。
さらに、コレステロールの値が低すぎると、犯罪や自殺を起こす確率が増えるという報告も添えられていました。
では高い人はというと、こちらは、責任感があり、自制心が強く、社交性もあるということです。
コレステロールの差によって以上のような傾向が出るのは、精神を安定させるセロトニンという物質に原因があるからといわれています。
性格の決定にかかわっている脳細胞がセロトニンを血液からとりこむとき、コレステロールの量が少ないと、脳細胞に入るセロトニンの量も少なくなるためということです。
だからといってコレステロールを増やせばよいというものではありません。
成人病との兼ね合いがあります。
日本人の成人の平均コレステロールの正常範囲は、100mlあたり160~180mgです。
これが220mg以上の人は、心筋梗塞などに襲われないためにも低くする努力をしなければなりません。
210mg以下ならばとくに何もする必要はありません。
投薬などで下げすぎたりすると性格が攻撃的になってしまう可能性があります。
人間は動物であるかぎり、コレステロールは重要な物質です。
でも、医者からコレステロール値が高いといわれると、たいていはまず卵やバターを控えます。
確かにそうすることで脂肪分を抑えることはできますが、じつは食べ合わせを工夫すればその心配がないことも分かっています。
国立健康栄養研究所が30人の女性を、しいだけ、バター、しいだけとバターの3つのグループに分け、1週間食べてもらいました。
その結果、各グループのコレステロール値の変化は次のようなものでした。
しいだけグループ→ コレステロール値が下がった。
バターグループ→ コレステロール値が上がった。
しいだけとバターグループ→ しいだけのグループよりも9倍以上もコレステロール値が下がった。
バターだけではありません。卵もしいだけと一緒に食べればコレステロールの心配はいらないそうです。
前述したように、総コレステロール値の基準は100mlあたり120~220mgですが、これが100をきるようならば、肝臓病や甲状腺機能充進症、貧血などの病気が疑われます。
40mg以下になると、高いときと同様に、動脈の壁にコレステロールが溜まりやすくなります。
当たり前すぎる結論ですが、低すぎるのも高すぎるのもダメです。
コレステロールにかぎりませんが、バランスのとれた状態、これにまさる健康の秘訣はないのです。