春ウコンは糖尿病の合併症を予防する
国民の8人に1人が糖尿病
いまや、糖尿病は高血圧症と肩を並べる国民病です。
軽症な糖尿病状態である耐糖能障害の人まで計算に入れると、日本人の8入に1人が糖尿病患者と推測されます。
30歳代から次第に増えはじめ、50歳台にピークに達しますが、糖尿病が成人病といわれる理由がここにあります。
日本の65歳以上の人は平成2010年現在で14.1%ですが、2020年には25.2%になるという国連統計があり、そのころには成人病の大半が糖尿病になるとさえいわれています。
糖尿病の原因は遺伝、過食、運動不足、飲酒などさまざまですが、日本型食事から欧米型食事に食生活ががらりと変わった昭和30年以後に生まれた30代、40代の人は、カロリーを摂りすぎており、それ以前の世代よりも糖尿病になるリスクがかなり高いと推測されています。
恐ろしい糖尿病の合併症
昏睡などの急性のものや、網膜症、腎症、神経障害、動脈硬化、心筋梗塞などの慢性型の合併症があります。
網膜症の場合、10~15年するとほぽ半数の人が発症するという統計がありますが、40代に発病したサラリーマンが、55歳の定年前に目が見えなくなってしまった例があります。
まだまだこれからの年齢だというのに、本人はもちろん家族の嘆きが手にとるようです。
いったんなってしまうと糖尿病は先の長い病気なので、若い人ほどしっかりした健康管理が必要と、前出の池田教授はいっています。
また、糖尿病による腎症で人工透析を受けている人は、全透析患者数のおよそ3分の1です。
厚生省によればここ数年の医療費の伸びが一番多いのは糖尿病ということです。
糖尿病の合併症である糖尿病性網膜症で毎年5000人が失明し、糖尿病性腎症で毎年新たに8500人が人工透析を受けているのが現状です。
甘い清涼飲料水の飲みすぎに注意
糖尿病というとアルコールの飲みすぎが原因と思いがちですが、そうとばかりはいえません。
「日本糖尿病学会」で、肥満と糖尿病の関連について次のような報告がありました。
肥満で急激に重度の糖尿病を起こした患者を調べたところ、清涼飲料水の飲みすぎが原因だったことが判明したのです。
アルコールの多飲はない21人全員が、高血糖による異常な喉の渇き、多尿、全身の倦怠感を訴え、そのうち18人が、発病前の5ヵ月間は、1日平均2.02リットルの清涼飲料水を飲んでいたそうです。
カロリーの摂り方に問題があって肥満になっている人は、血糖値がどうしても高めです。
そこへ甘い清涼飲料水をガブ飲みしたのですから、一時的にインシュリン分泌不全になってしまったわけです。
ご自身の生活習慣・体の症状を再点検
食べ過ぎ、運動不足、ストレス過多の生活を続けているかぎり糖尿病は増え続けると予想されますが、とくに血縁に糖尿病の人がいたり、標準体重が20%オーバーの人は、注意が必要でしょう。
次の3点をあげています。
・肥満の人は食事の量を1割から2割減らす。
・毎日一万歩歩く。
・糖尿病家系の人は毎年定期チェックをする。
「糖尿病は自己管理の病気」という言い方もあります。
注意深く観察することで初期の症状を見逃さず、すぐに管理体制に入ることが、病気を進行させないカギといえます。
そして、初期のうちなら、管理そのものも誰もが実行できるものばかりです。
初期症状のいくつかを列挙しておきましょう。
・夜中に何回もトイレに起き、そのたびに水を飲む。
・尿が泡立っていて妙に甘ったるい匂いがする。
・体がだるい。
・体じゅうがかゆい。
・夜寝ているときに、突然こむらがえりが起こる。
・靴擦れを起こしたが治りにくい。
・歯槽膿漏が進行した。
・インポテンツになったような気がする。
現在、糖尿病の患者数は600万人、そのうちの300万人が定期的な治療を受けています。
そのうち、毎日インシュリンを注射している人が30万人、スルフォニル尿素剤を服用している人が100万人、残りの170万人が、運動療法や食事療法で糖尿病と闘っています。
もしかしたら、10~15年後には失明するかもしれない人生を選びますか? それとも春ウコンで予防しますか?